日本政府、領事面会へ折衝 北海道新聞記者拘束1週間

ロシア連邦保安局(FSB)が極東サハリン州で北海道新聞の男性記者をスパイ容疑で拘束してから、20日で1週間。

日本政府は健康状態の確認などのために国際法や日ロ間の取り決めで保証された記者との領事面会を19日現在、実現できていない。在ロシア日本大使館が早期面会に向けてロシア側との折衝を続けている。

記者は日本帰国を翌日に控えた13日、ウクライナへの「特別軍事作戦」に北方領土と千島列島から動員された兵士の数の情報を日本の情報機関の指示で収集したとして、FSBに拘束された。首都モスクワに移送され、裁判所は12月12日まで2カ月の勾留を認めた。

高市早苗首相はスパイ行為を否定し、北海道新聞社も「政府の指示に基づいて取材や情報収集を行うことはない」との立場を表明している。

記者拘束の背景を巡り、日本がドイツ政府の要請でロシア国籍の男の身柄を拘束し、今月ドイツに引き渡したことへのFSBの対抗措置との見方がロシアでも出ている。

男は身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」集団「Qilin」に所属していたとされ、日本の警察当局は今年5月、ドイツの要請に基づき旅行で来日中だった男を大阪市内で拘束した。ドイツは同国物流会社へのサイバー攻撃に関わった疑いで男の身柄引き渡しを求め、日本が応じた。Qilinによる被害は日本国内でも確認されており、警察当局はドイツ当局と連携して捜査を進める方針。(共同)