国にサイバー防御緊急要請 GMO、不正アクセス確認 適用なら初、損失を補償 見舞金5千円

GMOインターネットグループは24日、提供する外国為替証拠金取引(FX)のためのサービスで不正なアクセスと取引を確認し、国に「能動的サイバー防御」の適用を緊急要請したと発表した。顧客の口座のパスワードなどが外部に流出した。不正取引による損失は補償し、サービスの全利用者に一律5000円の見舞金を支払う。攻撃者から金銭の要求があったことも明らかにし、応じない考えを表明した。

個別企業を狙ったサイバー攻撃が、国を挙げての対応に発展する可能性がある。GMOは「高度なサイバー犯罪集団による国民資産の略奪を民間事業者単独で根絶することは困難」と説明。政府は要請を慎重に検討する方針とみられる。

GMOは能動的サイバー防御が発動されれば、今月1日の関連法施行後、初の案件になるとしている。政府関係者は「発動したかどうかは公表していない」と指摘した。

不正アクセスを受けたサービス名は「お名前.comデスクトップクラウド」。システムにセキュリティー上の問題があり、顧客情報が外部に持ち出された。被害規模は明らかになっていない。(共同)

◆能動的サイバー防御 インターネット空間の重大な脅威に対し、被害が深刻化する前に政府や関係機関がサイバー攻撃に先手を打って攻撃者のインフラや侵入経路を特定・無力化し、被害の未然防止や拡大防止を図るセキュリティー枠組み。「アクティブ・サイバー・ディフェンス(ACD)」とも呼ばれる。欧米主要国と同水準以上にサイバー防御力を高めるため、2022年に策定した国家安全保障戦略に導入方針を明記した。25年5月に関連法が成立し、26年10月から無害化措置が可能となった。