防災庁が2日、始動した。政府内の横断的な司令塔として、国難級とされる南海トラフ巨大地震や日本海溝・千島海溝地震、首都直下地震への対策を強化する。トップとなる高市早苗首相は発足式で「国民の命と暮らしを守り抜くことは、国家の最も大切な責務の1つだ。強い司令塔として各府省庁を動かしてほしい」と述べた。
業務を統括する防災相は細野豪志復興相が兼任。国民や中央省庁向けの「緊急要請」を出した。国民には水や食料の最低3日分の備蓄、家具の固定など平時の取り組み徹底を促した。避難場所や経路の把握も求めた。
細野防災相は「国民の期待に応える。(省庁の)縦割りや課題の抜け落ちは許されない」と強調した。防災相は省庁の施策が不十分な場合、改善を勧告する強い権限を持つ。省庁には尊重する義務がある。
南海トラフ巨大地震や首都直下地震は避難者が膨大な数に上ると想定される。防災庁は、不足しがちな物資をプッシュ型で届ける体制の整備に取り組む。自治体職員らを研修、訓練する「防災大学校(仮称)」の設置も検討する。
内閣直属の庁新設は21年のデジタル庁以来。(共同)