夫婦漫才風「安保広報」に3億円上限の予算設定「漫才にしていいのか」野党指摘に政府の答えは…

国会議事堂(2016年撮影)

政府が、安全保障関連3文書の年内改定を見据えた広報の内容をめぐって、「夫婦漫才」の形をとりながら説明が行われていることに対し、5日の参院外交防衛委員会で野党から「安全保障は人の命にかかわる。漫才にしていいのか非常に疑問だ」と指摘がなされる場面があった。

夫婦漫才風の政府広報は、男性の「くにお」と女性の「たみよ」が、「政府広報をお伝えする漫才師のくにおとたみよです~」と自己紹介する形で登場。夫婦漫才風のやりとりを通じて安全保障と暮らしの関係に関して解説する「くにおとたみよの政府広報」の一環で先月末、政府広報オンラインの特集ページで第1弾が公開され、今後も別のコンテンツ公開が予定されている。

立憲民主党の田島麻衣子議員に、政府広報のあり方について問われた内閣府の担当者は、「政府広報は重要政策や政府の取り組みを国民のみなさまに分かりやすくご理解いただくことを目的として実施する」とした上で、「今回の広報は3文書改定に向けた議論を進める中で、我が国を取り巻く安全保障環境が日常生活と密接にかかわっていることなどを国民のみなさまに理解を深めていただく目的で製作を進めている。安全保障を身近な暮らしの課題としてわかりやすく伝え、幅広い国民のみなさまに安全保障への関心を持っていただくよう広報のあり方についてさまざまな工夫を行っている」と述べた。

田島氏は、「今回の広報を企画競争入札で入札したのが吉本興業で、この夫婦漫才は大阪弁。男性の『くにおさん』が妻の国民側の『たみよさん』にいろいろ安全保障に関する状況を説明するという夫婦漫才になっている」として、予算と広報期間を質問。若年層向け、中高年層向けでそれぞれ上限1・5億円、合計で上限3億円の予算がかけられているとの説明があると、「1・5億円かけていると聞いて驚いた」と指摘し、「安全保障は人の命にかかわる。漫才にしていいのか非常に疑問だ」と指摘した。

また、自身がこの広報を見た感想として「男性である『くにおさん』が、女性である『たみよさん』に、ものを教えていく。私は、家長制度的なものを感じた」と主張し、40代以上の女性をターゲットにした内容との説明を受けると、政府側は今回の内容で本当に効果があると考えているのかと迫った。

担当者は「安全保障を身近な暮らしの課題としてわかりやすく伝え、幅広い国民のみなさまにも安全保障への関心をもっていただくよう、さまざまな工夫を行っている」と説明したが、田島氏は「私も40代以上の女性に入りますが、筋が違うのではないか」と、最後まで納得できないような様子での質疑となった。