ひらかたパークV字回復!V6岡田が14年園長就任

<全国の話題を追う:大阪府枚方市発>

 大金をかけずに、知恵を絞れ-。V6岡田准一(36)がイメージキャラクターを務める大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」(通称ひらパー)が一時の不振から復活を遂げた。各地の遊園地が次々と閉園する中、同市出身の岡田が園長に就任して遊び心満載の「改革」を次々に断行。アイデア勝負の集客作戦に活路を開いた。

 ひらパーが誇る約50メートルの高さから急降下する絶叫マシン「メテオ」。時速80キロ。地面に降り立った女子高生が体をブルッと震わせた。「マジで怖かったわ…」。この冬、岡田主演の映画「海賊とよばれた男」(公開中)とのコラボ企画としてメテオを「国岡ライド」として登場させた。

 ライドに乗る際には岡田が演じた国岡鉄造が着た法被と、メガネをモチーフにした特殊メガネを装着する。メガネは市販の望遠鏡のレンズを逆さまに取り付けた。遠近感がなくなり、地上50メートルが途方もなく高~く見える仕掛けなのだ。

 通常、集客を伸ばすためには、億単位を投じて新アトラクションを導入するのが王道だ。しかし、国岡ライドへの投資額は特殊メガネと法被の100万円程度にとどまる。

 14年春、岡田の園長就任に伴い、園長から“降格”した岡本敏治園長代理(41)は「お金をかけずに、いまあるアトラクションに再び目を向けてもらうためにはどうすればいいか。知恵を絞ることです。お金をかけなくてもできることはたくさんある」。

 岡田園長の改革第1弾となった目元をプリントした専用のアイマスクをしてジェットコースターに乗る「目隠しライド」に始まり、大阪ならではの「笑い」を取り入れながら遊園地の新たな楽しみ方を提案した。企画やCMは広告会社任せではなく社員が議論し、アイデアを凝らした。

 同園の年間入園者は11年度以降は100万人を割っていたが、岡田園長就任1年目の14年度は4年ぶりに100万人を回復し、本年度は11年ぶりの120万人を目指す。

 いまの改革のテーマは岡田園長の「地元愛」ゆえの「暴走」だ。昨年11月下旬、「海賊-」のコラボ企画発表の場に登場した岡田園長は「改革がうまくいっている? 最近は暴走というテーマで進めているので、ある意味、改革だと思う」と笑顔を見せた。岡本園長代理は「人の興味を引くものを作り出していくのはアイデアがすべて。ずっと絞り続けていかなければいけない」。ひらパーの「暴走」は止まらない。【松浦隆司】

<岡田園長その他の代表的な施策>

 ▼「おまライド」(15年) ジェットコースターに乗車し、超ひらパー兄さんの決めぜりふ「おま」に合わせ、「おま~!」と叫ぶ。乗車後には、叫び疲れたのどを癒やす「おま。飴(あめ)」を無料でプレゼント。

 ▼「ロシアン観覧車」(16年春) 銃弾を1発だけ入れた拳銃で度胸を試す「ロシアンルーレット」をヒントにゴンドラ40台のうち4台をスモークフィルムで外が見えないようにした。1割の確率で訪れる不運を楽しむ企画。

 ▼「スースーライド」(16年秋) 清涼剤を首に塗ってジェットコースターに乗る。スースーと気持ちよくなり、体感速度とスリルが“微増”する。

 ◆ひらかたパーク 1912年(大元)開園の老舗遊園地。入園者は1974年(昭49)のシーズンの160万人をピークに減少。毎年秋に開かれてきた「ひらかた大菊人形」が集客の柱だったが、05年に終了。バブル崩壊、レジャーの多様化、大型テーマパークの登場で11年度は52年ぶりに入園者が90万人を割り込んだ。09年から園の統一イメージを広報するため「ひらパー兄さん」が登場。初代はお笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の小杉竜一。岡田は13年4月に「超(スーパー)ひらパー兄さん」になり、14年4月に園長に就任した。

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