小泉純一郎元首相は8日、東京・秋葉原で行われた東京青年会議所主催のイベントで講演し、持論の「原発ゼロ」を強く訴えた上で、「どんな生物でも、強いものが生き残るのではなく、変化に対応できる生物がずっと生き残る。人間社会もそうだ」と指摘、エネルギー政策に対する発想の転換の必要性を説いた。

小泉氏は、日本で自然災害が多い現実に触れ、「日本は原発をやってはいけないのに、また動かそうとしている。不思議で仕方ない。再稼働という訳のわからないことを、よくやっている」と、経産省など政府の対応を批判。自身が訴えるような活動が続くことで、「いずれ、国民の多数がわかってくれると思う」と、期待を示した。

「自然エネルギーに替えた方がいいという時代が、近々必ずやってくると確信している」とした上で、「これからの日本を背負うのは、若い世代。変化に対応できるのも若い世代だ」と述べ、若い世代の聴衆にエールを送った。