新元号「令和」の引用素となった「万葉集」の「梅花の歌」が詠まれたとされる“発祥の地”福岡県太宰府市も沸いた。

大伴旅人が「梅花の宴」を開いた邸宅跡とされる、坂本八幡宮の御田良知宮司(59)は「万葉集から元号ができて万歳、日本の誇り」と感激した。

新元号が発表された際は、兼任している太宰府天満宮でお祭りがあったため、やや遅れて知ったという。その後、旅人の「梅花の歌」三十二首の序文から取られたと知り、太宰府天満宮にある文化研究所で資料を調べて、改めて事実を確認したという。そこからは、全国から取材が殺到し「(報道陣が)次から次へと来て」と、うれしい悲鳴を上げた。

坂本八幡宮は、梅の名所としても知られる大宰府政庁跡内にあり、散策コースのポイントにもなっており、休日には100~200人の参拝客がいるという。新元号発祥の地となった今、参拝客の激増は必至だ。御田宮司は「既に氏子との間でも、石碑を作りたいと話が出ている」と明かした。その上で「1300年も前の歌、話から新元号が選ばれたのは、本当にすごいこと」と繰り返した。