山本太郎参院議員(44)が代表を務める政治団体「れいわ新選組」は2日、都内で会見を開き、今夏の参院選の公認候補に、沖縄創価学会壮年部の野原善正氏(59)の擁立を発表した。

野原氏は「公明党の立党の原点は、そもそも大衆とともに語り、戦い、死んでいくことだったはず。自民党と連携を組んで以来、権力の波にどっぷり漬かり、民衆救済の精神をすっかり忘れてしまった」と、現在の公明党と創価学会に対して批判を展開した。

その上で「公明党が安保法制に賛成した結果、海外派遣できるようになり、また現代版治安維持法と言われる共謀罪に賛成した。立党以来、平和福祉を掲げてきた公明党が、戦争を肯定するような民衆を弾圧する法案を通すのは、どう考えてもおかしい。自民党の歯止め役のはずが暴走している。非常に危険なことであり、絶対に止めないといけない」と訴えた。

山本代表は「学会の方々とご相談させていただく方で、どの方なら政治的な場面にいって戦えるかをお話しし、野原さんに行き着いた。1カ月もない感じです」と擁立の経緯を説明した。

れいわ新選組は、1日にも大手コンビニチェーンのセブン-イレブンのオーナーを9年務め、経験した24時間365日の営業形態など過酷な日々を踏まえ、他国に存在するフランチャイズ規制法制定を訴える、コンビニ加盟店ユニオンの元副執行委員長・三井義文氏(62)の擁立を発表したばかり。5月31日に北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫氏の兄透氏(64)を擁立すると発表。また6月27日には女性装で知られる安富歩・東大東洋文化研究所教授(56)、同28日には脳性まひで重度障害がある、全国公的介護保障要求者組合・書記長などを務める木村英子氏(54)の擁立を発表しており、6月27日からの6日間で4回の会見を開き、山本氏本人以外で4人の公認候補を発表している。

蓮池氏は、北朝鮮による拉致被害者の薫氏の兄で一連の北朝鮮問題、女性装で知られる安富氏は子供の虐待、脳性まひの木村氏は障害者政策の転換を訴えるなど、候補者ごとに持つテーマが、立候補につながっていることを明確に打ち出している。【村上幸将】