18日午前11時ごろ、あおり運転後に男性を殴ったとして傷害容疑で指名手配されていた宮崎文夫容疑者(43)の大阪市の自宅マンション付近に到着すると、付近の駐車場で複数の警察関係者に、男が白い車に押しつけられ叫んでいた。帽子をかぶり、マスクとサングラスを着用。手には事件当時、一緒にいた女性が持っていた黒のガラケーとは別のピンク色の「ガラケー」があった。

宮崎容疑者は歩道で複数の警察官に向かって大声で何かを訴えていた。近くにはスーツケースを持ち容疑者の知人とみられる女性がいた。女性は「絶対に生野署に連れてって下さいね」と大声で警察に訴えた。多くの捜査員に囲まれ、茨城県警の車両へ促された宮崎容疑者は、もう1つの警察車両に手をつき「ちょっと待って下さい。行きますから」と激しく抵抗した。

女性はいったい誰なのか。宮崎容疑者は「そっち(大阪府警の車)に一緒に乗りますから」と女性の車に乗りたい様子だった。女性も「こっちに一緒に乗るから」と警察に訴えた。宮崎容疑者は「無理矢理、乗せられてるやん。暴れてないやろ」と警察の車に乗せられることに反抗したが、警察の誘導で茨城県警の車に乗せられた。

宮崎容疑者と女性は別の車に乗せられ、騒動から約30分後の11時30分頃に車が発車した。現場は大通りに面しており、多くの近隣住民が駆けつけ、騒然となった。

捜査関係者によると宮崎容疑者は18日中にも茨城県警取手署に移送される。【佐藤勝亮】