囲碁の女流棋士、小川誠子(ともこ)六段が15日、病気のため死去した。68歳だった。小川さんは1951年(昭26)、福井市生まれ。65年の第7回全日本女流アマ選手権で優勝した後、翌年木谷実九段に弟子入り。70年にプロとなった。同門の大竹英雄名誉碁聖(77)石田芳夫二十四世本因坊(71)武宮正樹九段(68)らから「ともちゃん」と呼ばれたおかっぱ姿の少女は、昭和の囲碁界を代表した棋士たちと腕を磨いた。

79年の第25期女流選手権戦で初タイトルを獲得し、翌年連覇。86年女流本因坊を獲得し、87年女流鶴聖戦を制した。また、NHK杯トーナメントの聞き手も務めた。夫は俳優山本圭。

07年4月には、コラム「忘れ得ぬ師の言葉」が、東京都世田谷区の小中学校の授業で取り入れた日本語教育の「哲学」に教科書として採用された。プロ採用試験の大事な1局を落とした後、師匠のアドバイスがどれだけありがたかったか、その言葉の持つ重みを伝えている。

通夜、告別式は未定。