国鉄、巨人などで活躍したプロ野球史上唯一の400勝投手で、昨年10月に急性胆管炎による敗血症のため86歳で亡くなった金田正一さんのお別れの会が21日、東京・千代田区の帝国ホテルで行われた。

巨人原辰徳監督(61)が弔辞を読み、長嶋茂雄終身名誉監督(83)、ソフトバンク王貞治球団会長(79)、元楽天監督の野村克也氏(84)ら球界関係者約500人が参列した。一般献花には約400人が集まり、多くの人たちがカネやんとの別れを惜しんだ。

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元東京都知事の石原慎太郎氏(87)は、右手に持った献花を台に置くと、遺影を見上げて手を合わせ、頭を2度下げた。金田さんとは山中湖の別荘が隣同士で、400勝が目前に迫った段階で「400勝したら必ず辞めろ」と進言し、金田さんがその通りに引退するなど親交が深く、会場のスクリーンには2ショット写真も映し出された。石原氏は、会場の隣室に設置された「金田正一の思い出」と題したコーナーに歩み寄ると、飾られた金田さんの写真をまじまじと見詰めた。