安倍晋三首相は28日、新型コロナウイルス感染拡大阻止に向けて27日に発表した休校要請方針について、最終的判断を各地方自治体にゆだねる考えを示した。

<ウイルス拡大と政府対応>

◆1月31日 コロナウイルスによる肺炎を感染症法の「指定感染症」とする政令の施行を当初の2月7日から同月1日に前倒しすると発表

◆2月3日 英国船籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜・大黒ふ頭に到着し、検疫開始。4日までに検体を取ったのは感染した香港人の男性との濃厚接触者と体調不良を自己申告した273人でそれ以外は体温測定のみ

◆5日 ウイルス検査で10人が陽性。日本の検疫下に入り、最低2週間、船内の客室待機を通知

◆19日 クルーズ船の陰性443人が下船。公共交通機関での帰宅を認める。22日になって公共交通機関で栃木県内に戻った60代の日本人女性が「陽性」確認

◆20日 厚生労働省、イベント主催者に開催の必要性を改めて検討するよう要請する文書を公表

◆22日 厚労省が、下船した23人について2月5日以降の健康観察期間中にウイルス検査をしていなかったと発表

◆26日 安倍首相が大勢の人が集まるイベントに関し、「今後2週間は中止や延期、規模縮小の対応を要請する」と表明

◆27日 新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、安倍首相が突如、3月2日から春休みまで全国の小中高校や特別支援学校を臨時休校とする特別措置を要請

◆28日 萩生田文科相は「地方自治体でさまざまな工夫があっていい」。安倍首相は、休校要請について「各学校、地域で柔軟にご判断いただきたい」