温泉につかりながらのジェットコースターなど、ユニークなCMで知られる観光名所・大分県別府市が23日、「別府温泉、おもてなし再開」と題した新たなPRムービーを公開した。市で働く約9割が観光業。新型コロナウイルス感染拡大で観光が大打撃を受けた今、「ウズウズの限界」を迎えたとしている。

企画に携わった観光支援事業会社の担当者は「観光客が来なくなって、どうにかしてほしいという思いがあった。感染は収束していないが、『こちらが対策を徹底しているので、おもてなしもできるよ』と知ってほしかった」と説明した。

動画では「おもてなしをしたくて、町中がうずうずしている」と温泉をかき混ぜ、渦を作りながら訴えるシーンのほか、3つの蜜がかかった「別府3蜜だんご」、12個入りの箱に6個のまんじゅうが入った「別府ソーシャルディスタンスまんじゅう」など、コロナと掛けた商品もユーモアを交えて紹介されている。

長野恭紘市長は「お客様をどんどん呼べば、密になってしまう。少ないお客様でも、サービスの満足度を上げて、単価を上げていただく。何泊もしたくなる別府温泉、2回目、3回目と来たくなる別府を作っていく」とコメントしている。【佐藤勝亮】