10歳仲邑菫初段が初ペア碁も12歳中国組に敗退

ペア碁俊英ドリームマッチ対戦前に顔合わせした、左から福岡航太朗初段、仲邑菫初段、呉依銘初段、胡子豪初段(撮影・村上幸将)

日本囲碁史上最年少の10歳0カ月30日でプロ入りした仲邑菫初段(10)が18日、都内で行われた、世界ペア碁最強位戦2019(19日開幕)の併催イベント「ペア碁俊英ドリームマッチ」に、同期の福岡航太朗初段(13歳)とともに初のペア碁に挑戦したが、中国代表の呉依銘(ウ・イミン)(12)、胡子豪(コ・シゴウ)(12)両初段に敗れた。

勝てば2020年7月に東京で開催予定の「ペア碁ワールドカップ2020 JAPAN」の出場権が与えられたが、逃した。

ペア碁は、仲邑初段が生まれる前の1990年(平2)に日本で生まれた。男女が2人組を作り、ペア同士で対局し、1対1の囲碁とは異なる発想や戦略が必要な「頭脳スポーツ」だ。国や言葉の壁を超えてコミュニケーションを図ることができるため、「Pair Go」として世界75の国と地域で、アマチュアからプロまでさまざまな人に親しまれており、中国・広州で2010年に開かれた「第16回アジア競技大会」でも採用された。

世界ペア碁最強位戦は今年で4回目で日本、中国、韓国、台湾を代表する男女トッププロ棋士がペアを組み、本戦トーナメントと最強位決定戦に臨む。日本から藤沢里菜四段、一力遼八段組、上野愛咲美二段、井山裕太九段組、向井千瑛五段、山下敬吾九段組の3ペアが参戦するほか、囲碁大国中国の第一人者・常昊(ジョウ・コウ)九段や、台湾でトップモデルとしても活躍し、仲邑初段との記念対局で話題を集めた台湾のの黒嘉嘉(コク・カカ)七段らのペアが世界ペア碁最強位の挑戦権獲得を目指す。本戦トーナメントを勝ち抜いたペアは、世界ペア碁最強位のタイトルを保持する崔精(チェ・ジョン)九段、朴廷桓(パク・ジョンファン)九段の韓国ペアとの、世界一の座をかけた最強位決定戦に挑む。