東京パラ開幕まで1年2日「芸術とスポーツの融合」

パラリンピックイベント「No Border”ART×SPORTS”芸術とスポーツの融合」でパフォーマンスを見せるダンサーの大前光市(下)、ギタリストの田川ヒロアキ(撮影・佐藤成)

20年東京パラリンピック開幕まで1年と2日となった23日、東京都立川市で「No Border “ART×SPORTS”芸術とスポーツの融合」と題したイベントがあった。

司会をお笑いコンビのカミナリが努め、小池百合子都知事、義足のダンサー大前光市、全盲のギタリスト田川ヒロアキ、陸上パラリンピアンの山本篤が出席した。

小池都知事は最初のあいさつで「パラリンピックの成功なしに東京大会の成功はない」と力強く語った。昨日から始まったパラリンピックのチケット販売を促すと共に「バリアフリーを徹底して進めていきます」と宣言した。

日本古謡「さくらさくら」に合わせ“和”を意識した大前氏のダンスパフォーマンス、自身の曲「キミを乗せて」、クラシック曲「カノン」のロックアレンジなど田川によるギターパフォーマンスの後に2人のスペシャルコラボパフォーマンスで会場を盛り上げた。大前が田川を肩車したり、手をつないだりするなど密接に絡みあうパフォーマンスに会場からは大きな拍手が起こった。

大前は「前々からやりたいなと思っていて今回実現したんです」と念願のコラボレーションを振り返り、田川は「これで全国ツアーしたいくらいです。全世界いきたい」と手応えを口にした。

パフォーマンス後には公務のため降壇した小池都知事を除いた5人でトークショーが行われた。本番前のルーティーンなど音楽やダンスとスポーツの共通点について語りあった。

1年後に迫ったパラリンピックについて山本は「最高のパフォーマンスを出せるように準備して臨みたい」と選手ならではの視点で、田川は「日本の良さを全世界にPRしたい。歴史をつくりたい」とアーティストらしいコメント。大前は「文化面からですね。あと多様性の認識が広がるように」とそれぞれの立場から思いを語った。