上野愛咲美が女流棋士初Vへ一力遼竜星と対局開始

第28期竜星戦決勝の一力遼竜星戦で初手を打つ上野愛咲美女流棋聖

囲碁の第28期竜星戦本戦トーナメント決勝、一力遼竜星(22)対上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17)戦が、23日午後8時からCS番組で生中継され始めた。

黒番(先手)の上野は女流棋士として、国内の棋士全員に参加資格がある棋戦で初の優勝を目指す。

上野は1回戦で元名人の高尾紳路九段(42)、2回戦では現役タイトル保持者の村川大介十段(28)に勝って4強入り。前期、藤沢里菜女流本因坊(現4冠)が進出したベスト8を上回った。さらに今月14日の準決勝で前碁聖の許家元八段(21)も撃破した。

同じ資格のある棋戦では過去、NHK杯で2011年(平23)に謝依旻(しぇい・いみん)六段(29)、翌12年に向井千瑛(ちあき)五段(31)がベスト8に進出している。

年齢や段位によって参加資格が限られる若手限定戦では、97年には新人王戦決勝3番勝負で青木喜久代七段が山田規三生七段に連敗し、準優勝。06年の広島アルミ杯若鯉戦(一発勝負)では、謝が李沂修二段(段位はいずれも当時)を下し、女流棋士として初めて、男性棋士との合同棋戦で優勝している。

史上初の快挙なるか? 竜星戦は1手30秒、途中1分ずつの考慮時間が双方10回ずつの早指し戦。終局は午後10時ごろの予定。