名誉都民の81歳三宅一生氏、服作りへの意欲衰えず

名誉都民顕彰式に出席した左からさいとう・たかを氏、赤松良子氏、三宅一生氏

令和元年度の東京都の名誉都民に選ばれたデザイナー三宅一生氏(81)は1日、都庁で顕彰式典出席後、報道陣の取材に応じ、服作りに関してこれからも挑戦を続けると、強い意欲を明らかにした。

「僕は、人からおほめをいただいても、まだまだだと思っている。1度も、実感をもって受け止めたことはない。これから頑張ります」と述べた。「最近はリサイクルの素材を使っているが、あらゆる素材に挑戦している。洗濯も楽で、しわにならないし、しわになっても面白い服が、今の服ではないかと思っている。いきなりは認めてもらえなくても、理がかなえば、皆さんがついてきてくださると感じる。時間はすごくかかりますが」と、創作活動における信念を語った。

「僕は(ファッションを)あまりモードという考えをせず、衣服という考えでとらえている。長く着てもらいたい思いが、いちばん。人間は知恵があるので、自分の体や生活を知っている。そこで工夫をしてくれるような服をつくりたくて、そのために研究や開発をしているのが現状です」とも語った。

顕彰式に出席した小池百合子都知事は、三宅氏の代表的ブランド「イッセイミヤケ」のドレスを、まとっていた。三宅氏は「あそこまで着こなす方は珍しい。本当に感謝している」と、述べた。