リニア試乗会、発車3分足らずで時速500キロ到達

山梨リニア実験センターで走行している車両の先頭車

2027年に東京~名古屋間(約286キロ)で開業を目指す、リニア中央新幹線の報道陣向け試乗会が3日、山梨県都留市にあるJR東海の「山梨リニア実験センター(区間距離42・8キロ)」で行われた。

実際に乗ってみると、3分足らずで最高時速500キロになる。気流の関係でガタガタした感じは若干あったが、スピードが増すと飛行機に乗っている感覚とほぼ同じだ。実験車両の車内の座席を含めた構成は、現在運行されている新幹線と変わらない。約25分で走行距離は100キロ。現在走らせている新幹線の約半分の時間で、同じ距離を走る計算になる。

JR東海によると、総工費は約9兆円。名古屋までは最速40分で行ける。将来的には大阪まで延伸(距離役438キロ)し、最速67分で結ぶ計画だ。

中央新幹線は旧国鉄時代の1962年(昭37)に研究を開始したという。90年11月、山梨県内に18・4キロの先行区間を設け、09年には営業に支障のない技術レベルに到達。13年に現在の実験距離とし、15年4月には有人走行で時速603キロを記録している。体験乗車は14年11月からのべ147日行い、11万5000人あまりが乗っているという。

現在は5両編成を中心に実験を行っている。開業後の編成は現時点で未定。