仲邑菫初段が公式戦7勝、初のメガネ姿“視界良好”

メガネをかけて初めて対局に臨んだ仲邑菫初段(撮影・松浦隆司)

囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が24日、大阪市の日本棋院関西総本部で行われた第76期本因坊戦予選Cで高林正宏七段(56)に173手で黒番中押し勝ちした。これで国内公式戦の男性棋士との対局は4連勝となった。公式戦の通算成績は7勝4敗。

年齢差は46歳。この日、仲邑は自分で選んだ赤とゴールドのフレームのメガネ姿で登場した。メガネをかけて対局するのは初めて。元囲碁インストラクターで母の幸(みゆき)さん(38)によると、視力が落ち、小学校の授業では黒板が見えづらくなっていた。最近、購入したメガネに「よく見えるようになってビックリした」と大喜び。“視界良好”でベテラン男性棋士と対戦した。

熱戦を制した仲邑は「形勢は細かいと思っていた。勝ちを意識したのは終盤です」と振り返った。持ち時間3時間の長丁場だったが、安定感はバツグンだった。

9月16日の十段戦予選で古田直義四段(50)、今月3日の本因坊戦予選での山本賢太郎五段(38)、17日の第59期十段戦予選Cで山田至宝七段(51)に続く、国内公式戦では男性棋士からの4連続白星となった。山田は仲邑について「しっかりしている」と話した。

本因坊戦予選Cの次戦は宇谷俊太二段(27)と、同棋戦予選Bへの進出をかけて戦う。仲邑は「次も勝てるようにがんばります」と笑顔で話した。