感染客船の乗客が明かす船内、見張り…完全隔離も

横浜・大黒ふ頭沖に停泊するクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス(撮影・村上幸将)

香港人の男性乗客(80)が、下船後の香港で新型コロナウイルスの感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は6日、船内の感染者がさらに10人増えた。ただ前日5日、全乗客に自室待機が命じられた完全隔離状態で、埼玉県から参加した60代の男性乗客は、日刊スポーツの取材に「夜通し見張りがいて廊下にも出られない。人と接触せず2週間、滞在すればウイルスも収束すると思う。心配していない。パニックも起きていない」と語った。

食事は5日から各部屋への配給制となったが、6日の昼食からメーン料理を選ぶことが可能になった。昼食は海老かチキンか豆腐と野菜の炒めをご飯にかけたもの、夜は野菜ラザニア、パスタのグラタン、ビーフシチューから選択する。男性は「久しぶりの日本米はおいしかった」と喜んだ。

一方で、室内待機が続き乗客には運動不足とストレスがたまっていた。その解消のため、船から数独とトランプが配布された。さらに午後5時半から7時までの時限で自室からの外出許可がおり、第1陣として5階と8階の窓のない部屋の乗客が外出。マスク着用で、他者とは1メートル以上間隔を置き、部屋に戻ったら20秒の手洗いが条件だった。

最低14日間、延長となった滞在の費用について、男性は「船から一切、説明はない。公共のために隔離に対応している以上、個人負担はない。政府負担が筋だと思う」と語った。一方、厚労省は「分からない」菅官房長官は「差し控える」、船の運営会社も「開示できる情報はございません」といずれも言葉を濁した。【村上幸将】