「淡墨桜」四半世紀を経て開花、朝昼晩で別の表情を

時間帯によってさまざまな表情を見せる「淡墨桜」。木の下にたまる池をのぞき込むとライトアップされた桜の花が水面に浮かび上がり幻想的な瞬間をつくりだす(撮影・垰建太)

<それでも、桜は咲く~神奈川県秦野市~>

神奈川県秦野市蓑毛在住の猪俣義晴さん宅では「淡墨桜(うすずみざくら)」が見られる。

約30年前、苗木を譲り受け、自宅の畑に植樹した。その後、数年は幹が大きくなるも花を咲かせず困り果てていた。だが四半世紀を経て、ついに開花した。猪俣さんは「桜がやべえなと思ったんだろう」と笑顔を見せる。

その美しさから敷地内での一般公開に踏み切った。ライトアップも行い朝昼晩で表情を変えた姿を披露する。普段は静かな蓑毛の町も淡墨桜が咲く頃は1000人以上の人が訪れ、少子高齢化が進むこの地の魅力発信にも一役買っている。猪俣さんも「蓑毛の地域活性化事業の柱」としての活躍を期待している。

<撮影データ>3月26日午後7時15分撮影 キヤノン「EOS 6D Mark2」 24-70ミリ(焦点距離24ミリ) ISO感度800 シャッタースピード8分の1 絞り5.6