2位に沸き立つ岸田陣営「総理総裁を目指す努力を」

自民党総裁選で投票する岸田文雄政調会長(撮影・河野匠)

菅氏有利の中、注目された2位争いを制した岸田文雄政調会長(63)陣営は沸き立った。岸田氏は初めて挑んだ総裁選を「2位は実力不足だったと思っていますが、財産になった」と振り返り、「今日をスタートとして力を蓄えて、総理総裁を目指す努力を続けていきたい」。早くも次の総裁選に向けて意気込んだ。

選対本部長の遠藤利明元五輪相(70)は「今回は準備不足だった」と振り返りながらも、結果について「想定の上の方くらい。2位だからベストではないが、3位との差もあったから、そういう意味ではいい結果かなと。十分次につながる結果だと思っています」と評価した。

地方票は候補者の中でもっとも少ない10票だったが、議員票が79票。岸田派(47人)以外の議員票が多数入ったとみられる。遠藤氏は「これまでの付き合いと期待感だろうね。いろいろな活動をしていくうちに岸田の人柄、能力を皆さんが評価してくれた」と分析。さらに「今回は安倍さんの継続だから菅さんだけど、岸田が必要だと議員の皆さんが思っていて。菅さんと岸田は考え方が違う。党内のバランスが必要だと、岸田に対する支援が結構多かったのでは」と推測した。【近藤由美子】