はやぶさ2「玉手箱」届け100億キロ彼方へ再出発

はやぶさ2から分離して耐近県に突入したカプセルは火球となってオーストラリア南部の上空で確認された(C)JAXA

はやぶさ2が、快挙を成し遂げた。小型惑星探査機「はやぶさ2」から分離されたカプセルは6日午前4時47分、オーストラリア南部ウーメラの砂漠地帯で回収された。

カプセル内には小惑星「りゅうぐう」で採取した岩や砂など、太陽系の起源の謎に迫る貴重な試料が入っている可能性が高い。はやぶさ2は地球に帰還することなく、100億キロのかなたにある小惑星探査へ旅立つ。

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はやぶさ2が、コロナ禍に支配された1年の最後に快挙をもたらした。総飛行距離52億4000万キロにおよぶ、約6年(2195日)の旅路の末に貴重な試料を持ち帰る「サンプル・リターン」のミッションを完璧に遂行した。津田雄一プロジェクトマネジャー(PM)は「往復して、サンプルを持ち帰るミッションは日本しか成功していない」と快挙を振り返り、「100点満点で1万点(笑い)」と、喜びを爆発させた。

5日午後2時30分、高度22万キロで、はやぶさ2から分離したカプセルは6日午前2時28分、秒速12キロで大気圏に突入。空気抵抗と摩擦でカプセル表面は3000度以上の火球となって、地上からは流れ星として確認された。

この模様を国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の野口聡一宇宙飛行士が撮影映像に成功した。「厳しいと言われていたが、星出(彰彦)、大西(卓哉)宇宙飛行士らも協力してくれ、NASA(米航空内宇宙局)もいいね(笑い)と言ってくれた。最後は野口さんの腕(笑い)」(津田PM)と、オールジャパンの結束力を示した。

カプセルは同32分ごろに高度80キロでパラシュートを展開させ、着地の目標圏内に着地した。カプセルが発信するビーコン(電波)で位置を確認し、回収チームが着地地点を特定し、ヘリコプターが発見した。

採取したカプセルには太陽系起源の謎に迫る貴重な試料が入っている可能性が高く、世界中の宇宙研究者が注目する。JAXAスタッフが「竜宮の玉手箱」と称するカプセルは内部ガスの採取を試み、早ければ7日に輸送機でオーストラリアを出発して8日、日本に到着する予定だ。

耐用設計7年の、はやぶさ2は地球に帰還しない。100億キロのかなたにある小惑星「1998KY26」探査という最後のミッションへ、11年の歳月をかけた長い旅路へと向かう。【大上悟】