河野ワクチン担当相、早期接種へ各省庁と総合調整

政府が新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、医療従事者や高齢者、基礎疾患がある人への優先接種に続く一般の人への接種開始を5月ごろと想定していることが19日、分かった。新型コロナウイルスのワクチン接種に向けた調整を担うワクチン担当相に18日に任命された河野太郎行政改革担当相はこの日、政府、与党内の調整に着手した。厚生労働省からの聞き取りを開始、菅義偉首相が掲げる2月下旬までの接種開始へ作業を加速させた。

政府関係者によると、政府はワクチンを2月中旬に承認、2月下旬から同意を得た医療従事者約1万人にワクチンを接種して安全性を確認。3月中旬にはコロナ診療などに当たる医療関係者に接種、重症化のリスクが高い65歳以上や基礎疾患のある人は4月末までに終えたい考えだ。一般の人は5月から7月にかけて接種すると想定している。

河野氏は、19日午前、新型コロナ感染拡大に伴うテレワークとして、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を利用して会見、「安全で有効なワクチンを1人でも多く、1日でも早く接種できるよう、全力を尽くしたい」と早期の接種開始に意欲を示した。

河野氏は接種を円滑に実施するため、輸送や保管、会場の設定といった各省庁にまたがる総合調整を担う。ワクチンを保管する冷凍庫確保を所管する経済産業省、接種後の医療廃棄物に関わる環境省など各省との調整を進める。地方自治体や製薬会社、流通業者との連携も強化する方針だ。

関係省庁に加えて医療機関や自治体など幅広く聴取する意向で、厚生労働省から聞き取りを開始した。また、自民党の二階俊博幹事長、下村博文政調会長らと相次いで会い、対応を協議するなど奔走した。

ワクチンの安全性を巡っては、欧米でワクチン接種後に重いアレルギー反応のアナフィラキシー症状が少数報告された。効果の持続性も不透明で、専門家はワクチンを過信せず地道な感染対策を続けるよう求めている。拙速な対応に懸念もある中、18日に「(NHKで放送されていた番組)『プロジェクトX』みたいな、大きな仕事になるんだろうな」と、新たなミッションへの思いを語った河野氏の挑戦が始まった。