腹痛で新幹線運転士運転席離れる 不在走行3分22秒7・6キロ JR東海

JR東海は20日、東海道新幹線の男性運転士が16日午前、東京発新大阪行きのひかり633号を運転中、トイレに行くために運転席を離れていたと発表した。新幹線は運転士不在のまま、静岡県熱海市から函南町の7・6キロの区間を3分22秒間、走行していた。

JR東海によると、運転士は新幹線運転歴8年1カ月の36歳。本来は便意も含め、体調管理が求められるところだが「小田原駅手前で腹痛を感じた」と話しているという。運転士は、男性車掌(36)を運転室に呼び、事情を伝えた上で「機器には触らず座っておいてくれ」と伝え、急いでトイレに向かったという。

ひかり633号は東京駅を午前7時33分に出発し午前10時27分に新大阪に到着する新幹線。小田原駅を午前8時7分に出発したあとは、名古屋駅に午前9時14分に到着するまで駅で止まる予定はなかった。

JR東海によると、本来は新幹線の指令に連絡し、他に方法がない場合、一度新幹線を止めて対処すべきだった。運転室にいることを引き受けた車掌は車掌歴10年5カ月。運転士の急ぎの頼みとはいえ、了承すべきではなかったという。車掌の中には、運転士資格を持つ人も一定数いるため、運転士は車掌を呼んだが、呼ばれた車掌は運転士資格を持っていなかった。運転士資格のない車掌も緊急停止の方法は知っているが、運転士なしでの走行は国交省令に違反するため、20日、国交省に報告した。

JR東海によると、新幹線は区間ごとに決められた速度があり、運転士がいなかった場合でも、速度を超過すれば、自動的にブレーキがかかるという。逆に決められた速度より遅くなった場合は、そのまま遅くなってしまうことが考えられる。