【発見!激写】“怪鳥”まで接近50メートル 野生に耐え1年半で大きく?

雨に濡れながら畑で様子をうかがうミナミジサイチョウ(撮影・山崎安昭)

“怪鳥”ミナミジサイチョウまであと50メートル、広大な田んぼとネギ畑がゆく手を遮ぎった。少しでも近づこうとした瞬間、泥しぶきで靴もかばんも泥まみれ。鳥はじっと動かないまま、立ち尽くしていたが、報道陣約40人が見つめる午後4時55分、黒と白の翼約2メートルを広げて飛び立ち、強風に乗って雑木林の奥に消えていった。野生に耐えて1年半、その姿は大きく見えた。

茨城県の猛禽(もうきん)類販売店から逃げたミナミジサイチョウの捕獲作戦は4日、目撃が相次いでいた千葉県柏市で、店主ら3人によって行われた。寝ているところを直径約1メートルの網で捕獲する作戦。店主は「チャンスをうかがっていたが、今の時期は体力が有り余って捕まえるのが難しい」。世間的にも話題となっており「人を襲うことはまずないと思いますが、皆さんに不安な思いをさせてしまし申し訳ないです」と陳謝した。

柏市に隣接する我孫子市の「鳥の博物館」によると、ミナミジサイチョウは肉食で、トカゲやヘビなど小動物を捕食するという。担当者は「田んぼでカエルなどを食べていたのでしょう」と推測。捕獲する方法については「飼われていたのであれば、食べ慣れた餌で誘引するのが1つの手段です」と次の一手を指南した。【沢田直人】