星出さんら地球帰還予定の宇宙船でトイレ故障 着陸まで「下着に頼らないと」

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在している日本人宇宙飛行士の星出彰彦さんら4人が地球に帰還する際に搭乗する米宇宙企業スペースXの宇宙船「クルードラゴン」のトイレが故障した問題で、宇宙飛行士たちは着陸までの数時間、船内でトイレを使うことができないことが明らかになった。

地球帰還を前にトイレの点検を行ったところ、尿を貯蔵タンクに送るチューブが外れ、カプセルの床下に漏れが発生していたことが判明し、宇宙空間では修繕ができないことからトイレの使用が禁じられたという。米航空宇宙局(NASA)商業乗組員プログラム責任者のスティーブ・スティッチ氏は、米CNNのインタビューで「乗組員は下着に頼らないといけない」とコメントしており、吸収性の高い特別な下着を使用することになるという。報道によると、フライト時間は天候の影響などによっても異なるといい、過去2度のクルードラゴンの帰還では1回目が19時間、2回目は6時間ほどだったという。

クルードラゴンでは、今年9月の民間人のみを乗せた史上初の宇宙飛行でもトイレのファンに問題が発生し、乗務員が地上管制官とやりとりをして対処したことが報じられていた。この際には尿がカプセル内に浮遊する最悪の事態には至らなかったというが、4月に打ち上げられて現在ISSに連結されている今回の帰還に使われるクルードラゴンでも同様の問題が発生していたとみられる。スペースXは、クルードラゴンのアルミニウム構造は漏れた尿に耐えることができ、尿に危険な腐食性がないことを確かめるための地上試験を繰り返してきたと述べ、帰還への安全性には問題がないとしている。

星出さんらは当初5日にISSを離れる予定だったが、交代する4人の宇宙飛行士を乗せた宇宙船の打ち上げが天候の影響などで2度延期されたことを受け、帰還が延期されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)