名人戦を制した井山裕太名人「正解を究めて総合的にレベルアップ」

就位式で允許(いんきょ)状を手にする井山裕太名人

囲碁の第46期名人戦を制した井山裕太名人(32)の就位式が10日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われた。

今期は一力遼九段(24)の挑戦を4勝3敗で退け、3年連続8期目の獲得を果たした。第5局を終えて2勝3敗とかど番に追い込まれながら連勝し、逆転防衛となった。

前日9日には第69期王座戦挑戦手合5番勝負最終第5局(山梨県甲府市「常磐ホテル」)で、芝野虎丸王座(22)を3勝2敗で下し、一昨年4月以来の5冠(棋聖・名人・本因坊・王座・碁聖)に復帰した。今年は名人戦のほか、本因坊戦7番勝負、碁聖戦5番勝負、王座戦5番勝負と最終局までもつれ込みながら勝利している。

実は名人戦で最終第7局でもつれた時の井山は、2008年(平20)の第33期の張栩(ちょう・う)九段、16年第41期の高尾紳路九段、18年第43期の張と、いずれも敗れている。「第6局を終えた後に新聞で見て、見なければよかったと後悔しました」と謝辞で触れ、祝福に駆けつけた関係者を笑わせた。

この後、「大変な相手で、大変な戦いと覚悟して臨みました。フルセットの連続となった苦しい戦いの経験が生かして、少ないチャンスをものにできたのは収穫でした。正解を究めて総合的にレベルアップし、いいパフォーマンスができるように精進したい」と語っていた。