かわいらしい見た目で人気の深海生物メンダコの国内最長展示記録を更新していた東京・池袋のサンシャイン水族館(丸山克志館長)は15日、該当の個体の死亡を12日に確認したことを発表した。
展示期間は国内最長となる76日間となり、飼育日数は78日間となった。該当の個体は死亡前日もエサを食べていたというが、12日朝に展示していた水槽内で横転しており、その後死亡が確認された。死因については「死亡確認後解剖しましたが明確な死因は分かりませんでした」と報告された。
同個体は昨年12月25日に駿河湾沼津沖で採集され、同日からサンシャイン水族館で飼育を開始。翌26日から3月11日までの76日間展示された。飼育スタッフによると、展示中はエサを食べる様子や砂をかぶる様子が初めて観察され、遊泳したり活発な様子も観察されてきた。エサはエビやヨコエビ類を好んで毎日継続的に食べたが、カラストンビ(顎や口)が小さく、大きなエサは苦手だったという。また、消灯した夜間に活発に動き回り、明暗を認識して活動していることが確認されたとしている。
死後の解剖により抱卵していたことも確認されており、卵の一部はバックヤードで現在飼育中という。同館は「今回のメンダコ展示を開始した2021年の年末より水族館へ足をお運びくださった方や当館SNS等でメンダコを応援してくださった方への感謝を申し上げるとともに、今後もたくさんの皆様に解明の進んでいない深海生物や深海の現状に関する情報をリアルにお伝えできるよう努めてまいります」と感謝。「長期飼育・展示で得られた貴重な飼育データは今後の深海生物の飼育・展示に活用してまいります」とコメントしている。
メンダコは体長20センチほどで、通常のタコと異なる形状はUFOに例えられ、「深海のアイドル」と称されることもある。深海にすむため詳しい生態は分かっていない。過去に静岡・沼津市が行った深海魚・深海生物の人気ランキングで1位になったこともある。