出口若武六段、挑戦する藤井叡王は「充実されている実力者」地元関西の第5局まで「粘りたい」

叡王戦5番勝負第1局の会見に応じた出口六段(撮影・鈴木正人)

藤井聡太叡王(竜王・王位・王将・棋聖=19)が、タイトル戦初登場となる出口若武六段(27)の挑戦を受ける、将棋の第7期叡王戦5番勝負第1局が28日、東京都千代田区「江戸総鎮守 神田明神」で行われる。対局前日となる27日、両対局者は決戦場の前日検分、成功祈願などを行い、記者会見に応じた。

藤井の後で会見場に姿を見せた出口は、いきなり迷った。司会者のハンドマイクの前に立とうとして、席に座るように司会者から促された。会見の途中では、「すみません、ボーッとしていてもう1度」と、質問内容を聞き直した。

タイトル初挑戦のういういしさを見せながらも、会見の局面局面では冷静さを失ってはいなかった。

「予選から熱戦が多く、自分の力が出し切れました。日がたつにつれて、大きな舞台で将棋が指せると実感しました」

相手はタイトル戦7戦7勝の史上最年少5冠。

「ひとこと、強い方。充実されている実力者」

一昨年3月の棋王戦予選では、その実力者を下した。

「最近、少し時間を使うことに慣れてきました。盤の前で集中して白熱した将棋が指せれば」。

頂上対決に臨むにあたり、師匠の井上慶太九段から和服もプレゼントされた。地元関西で行われるのは第5局(6月19日、京都市「北野天満宮」)だけ。

「そこまで粘りたい」。

出口は28日に27歳の誕生日を迎える。

「叡王戦とは縁があったのかなと」。

同学年の妻、北村桂香女流初段は同日、女流名人リーグで加藤桃子清麗との対局がある。「お互いにいい将棋が指せるといいね」と話して、出発したという。

「序盤から中盤をうまく乗り切る必要がありますし、そこで食らいついていくことができる展開にしていきたい」。

年下のタイトル保持者に思い切ってぶつかっていく。