カプセルトイ「戦国時代」ブームの特徴は高価格帯が増えたこと/森永卓郎氏

「赤の他人の証明写真」第2弾に入っている外国人の男性(撮影・沢田直人)

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いったいこれは誰なんだ!? 東京・神楽坂にぽつんと設置されたカプセルトイ「赤の他人の証明写真」(300円)が若者を中心に人気を集めている。自動販売機には昭和時代を少年少女とともに駆け抜けた玩具メーカー「コスモス」の字も。個人情報の保護やコンプライアンスが優先される令和で、時代と逆行する商品。

◆経済アナリストの森永卓郎氏 赤の他人の証明写真はコスモスのノリそのもの。コスモスの商品は、粗雑なプラスチックの拳銃が入っていたり、ただの石が「月の石」と売られていたりなど、やりたい放題だったあの時代が最近は良かったと思います(笑い)。

カプセルトイ業界にとって、新型コロナ禍はプラスに働きました。カプセルトイは設置のための設備が必要なく、維持費もかかりません。コロナで退去した商業施設などの空きスペースに、瞬時に置くことができます。テレワークなどで通勤客が減り、採算を取ることが難しくなった駅の売店の代わりに、カプセルトイを並べて置く場所も増えてきています。

今カプセルトイ業界は大手企業「バンダイ」や「タカラトミー」に中小企業や地方自治体まで参入して「戦国時代」となっています。大人も熱中する今のブームの特徴は、高価格帯が増えたこと。300円が3分の2の割合を占め、100円はほとんど絶滅しました。10円でカプセルトイができた時代を知っている人が大人になり、高品質の商品をコレクションすることができています。