ロシアの大手ラジオ局、ハッキングされウクライナ国歌と反戦テーマの楽曲が放送される

ウクライナへの侵攻を続けるロシアの大手ラジオ局が8日、ハッキングされ、ニュースの途中でウクライナの国歌とロシアのロックバンドによる反戦をテーマとした楽曲が放送されたことが分かった。ロシア国営テレビの監視を担当する英BBCニュースの記者フランシス・スカ-氏が、「ロシアのFM局Kommersantがハッキングされ、現在ウクライナ国歌と反戦の曲が流れている」「ニュース速報の途中でウクライナの愛国歌『ああ、草原の赤きガマズミよ』が始まった」とツイッターに連投した。

米オンラインメディアRadarによると、同ラジオ局を所有するのはプーチン大統領と近い関係にあるとされるオリガルヒ(新興財閥)の1人で、昼食時のニュースの途中で突然ウクライナの曲が放送されたことに視聴者は驚いたという。「技術専門家は現在、攻撃の原因を突き止めています」と放送停止後に声明を出し、ハッキングされたことを認めている。

ウクライナへの侵攻以降、国際的なハッカー集団「アノニマス」がロシア国営テレビなどにハッキングを仕掛け、ウクライナでの戦闘の映像などを流していることが伝えられている。米CBSニュースによると6日にもロシア連邦建設住宅・公共事業省のウェブサイトがハッキングされ、「ウクライナに栄光あれ」とウクライナ語で表示されたという。また、5月9日の戦勝記念日には複数のテレビ局の画面に「あなたたちの手は、何千人ものウクライナ人と何百人もの殺された子供たちの血で汚れている」との文言が映し出されたことも報じられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)