東京・上野動物園は28日、ジャイアントパンダ来日50周年を迎えた。1972年(昭47)10月28日に「カンカン」「ランラン」の2頭が中国から来日。昨年に双子で生まれた「シャオシャオ」「レイレイ」までの飼育15頭を年表や写真で振り返る記念パネル展「パンダと上野動物園-ことばで紡ぐ50年の歩み」をこの日から開始。初来日当時に使用したパンダの輸送箱も一部修復して展示した。
茨城県から訪れた50歳女性は「私も72年10月生まれ。この年表を見ると、幼少期から今までパンダにいやされ、頑張る糧となった歴史を思い出します」と目を潤ませた。関係者の言葉などを読みながら懐かしむ老夫婦、「上野動物園には、こんなにたくさんパンダがいたんだね」と笑う娘に、「子どもが生まれたり、死んじゃったこともあったんだよ」と伝える父の姿もあり「上野パンダ史」がそれぞれの心に刻まれた。パネル展は来年4月9日まで。他にも「パンダクイズ」「記念ムービー」など、企画や記念グッズ販売も継続する。
園内では50周年記念タオルやクリアファイルなどグッズも人気だった。都内在住の女性3人組は「パンダ、大好きです。昨日も来たんですけれど、やっぱり今日の節目も絶対に来ないとダメでしょ」と2日連続の来園。マスクやバッグなどパンダ衣装に身を包んだ横浜市在住の女性も「最近、ドラマでも『パンダ 落ちる』と検索して、パンダ動画で心を和ませるシーンがあった。それくらいパンダは日本人の心をつかんでいる。ようやく並べば見られるようになったのでうれしい」と親子3頭を観覧する長い列に並びながら胸躍らせた。
上野の街もにぎやかに。上野恩賜公園では「うえのパンダフェスタ」を30日まで開催中だ。歴代パンダ50年史スペシャル映像ブースや、パンダ記念切手発売に加え、パンダポストに投函(とうかん)すればオリジナルのパンダ消印が押されたはがきが届く企画なども人気だ。アメヤ横丁商店街入り口にあるパン屋「米よりパンだ!? NIKI BAKERY&CAFE」では各種パンダパンが売れ行き好評。パンダが寝転んでいる様子がかわいく、メロンクリーム入りの1番人気「クッキーパンダ」や、ミルクとココア味が1度に楽しめる「ふたごパンダ」などは売り切れ続出だった。従業員の木村真珠美さん(33)は「パンダパンはお子さんからお年寄りまで幅広い方に食べてほしいですし、コロナで暗い世の中になってしまっているのでパンダに全国で盛り上がって明るい雰囲気になってほしい」と願った。パンダ来日50周年記念日は、みんなの目尻が下がった1日となった。【鎌田直秀】