都民ファーストの会、新役員人事発表 荒木千陽前代表が特別顧問就任も姿現さず不満の声

都民ファーストの会の森村隆行新代表は若手登用の刷新人事を発表し、来春の統一地方選に臨む(撮影・大上悟)

東京都の小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党都民ファーストの会(都民ファ)は7日、新執行体制を発表した。5日に就任した森村隆行新代表(49)は、幹事長に尾島紘平都議(34)、代表代行に成清梨沙子都議(32)など7役員に若手を登用し、「多様な出自、多様な資質を党運営に発揮していただく」と期待を込めた。荒木千陽前代表は小池氏と同じ特別顧問に就任した。

森村氏は手腕が問われる来年4月の統一地方選に向けては「新たに民間等から新人を募集し、有能な人材、志ある人材を都内から幅広く集め、新人の擁立に努めていきたい」とした。

都民ファ代表は創設者の小池氏や元秘書の荒木氏らが無投票で就任する「側近人事」が続いていた。森村氏は「小池知事には相談していない。基本的に私が考えた」と刷新人事に小池氏の介入がないことを強調した。エジプト出張の小池氏は「新たな都民ファーストの会の再出発として、引き続き東京大改革の実現に向け一致結束して取り組まれることを期待いたします」などメッセージを送った。

一方でこの日、荒木氏も書面でお祝いメッセージを送ったが、会見場に姿はなかった。7月の参院選に初出馬も敗北を喫した責任を取る形で辞任したが、辞任会見などはなく、公の場から姿を消している。森村氏は「私自身は特に意見はありません。ご本人の判断」としたが、都民ファ内には不満がくすぶる。今回も無投票による新代表選出、執行部の決定に造反した3都議が除名となるなど、森村新体制は試練のスタートを切った。