囲碁将棋の新人王合同表彰式 酒井佑規三段「日々精進」服部慎一郎五段「タイトル取れる棋士に」

新人王表彰式に臨んだ囲碁の酒井佑規三段(左)と将棋の服部慎一郎五段(右)

囲碁の第47期新人王戦を制した酒井佑規三段(18)と、将棋の第53期新人王戦を制した服部慎一郎五段(23)の合同表彰式が6日、東京・元赤坂の明治記念館で行われた。

すべての棋戦がタイトルとなる囲碁界で、酒井にとってはうれしい初タイトル。決勝3番勝負では、本因坊戦で挑戦者決定リーグ入りしたり、11月に行われた広島アルミ杯・若鯉戦ベスト4の大竹優七段(21)にストレート勝ちした。「直前に海外の棋士との対局があり、とても刺激を受けたのが新人王戦につながりました。経験と努力を重ねて日々、精進してまいります」と謝辞を述べた。

服部は昨年の若手限定戦「加古川青流戦」に続いての優勝となった。黒田尭之五段(26)との決勝3番勝負は初戦こそ落としたものの、そこから連勝で新人王をつかんだ。今年は叡王戦で挑戦者決定戦まで進出し、出口若武六段(27)に敗れた。王将戦は初のリーグ入り。現在50戦38勝12敗と、対局数と勝数はトップを走る。「いつか私も新人王の名に恥じないよう、タイトルを取れる棋士になりたいです」と意欲を見せた。

囲碁将棋の新人王は、将来の出世を約束されたようなもの。囲碁界では過去、2007年(平19)に井山裕太本因坊(33)、14年一力遼棋聖(25)、17年芝野虎丸名人(23)らが獲得。将棋界では88年羽生善治九段、05年渡辺明名人・棋王、18年藤井聡太5冠(竜王・王位・叡王・王将・棋聖、段位や肩書は現在)らと、そうそうたるトップ棋士が目を連ねている。