【統一地方選】「立ちはだかる巨大な壁」88歳現職に女性新人3人が挑む 東京・北区長選

北区長選に立候補した自民党の山田加奈子氏(撮影・中山知子)

東京・北区長選は16日、告示され、6選を目指す全国の市区長で最高齢の現職、花川與惣太氏(88)と、花川区政の刷新を訴える新人女性3人の計4人が立候補を届け出た。

花川氏の多選の是非が大きな争点だ。

花川氏は、JR王子駅前での街頭演説で「私は健康そのもの。厳しい戦いだが今回は何としても勝たせてほしい。力の限り頑張ります」と訴えた。報道陣に、高齢への考えを問われると「年齢のことを気にしたことはない」と胸を張り、多選批判には「(区長を)年々やってきたことで、区民からの声を聞きながら仕事ができる」と反論した。

当初予定した出馬を辞退して、花川氏の支援に回ったアイドルグループ「光GENJI」元メンバーで俳優の大沢樹生は、応援演説のマイクを握り「北区をよりよくしたいという私の思いを託し、全力で応援したい」と話した。

花川氏に対する高齢&多選批判はあっても、長く区政に携わってきた花川氏に対し、他陣営からは「立ちはだかる巨大な壁」の声もある。自民党は今回、推薦する山田加奈子氏(51=元都議)の支援に厚みを持たせるため、関西では対立する日本維新の会と、異例の共闘体制を組んだ。公明党も推薦しており、山田氏の出陣式には、自民党議員のほか、維新の馬場伸幸代表や公明党の太田昭宏前代表と「自・公・維」幹部がそろい踏み。馬場氏は「いつまでも同じ人がやると区政は緩む。維新は、全力で応援します」と訴えた。山田氏は、区民サービスのデジタル化の遅滞などの問題点を指摘し「トップに立つ人の覚悟がないと、区政は前に進まない。私を先頭に立たせてほしい」と、時折涙ながらに訴えた。

一方、前回の北区議選でトップ当選し、今回区長選出馬に転じた駒崎美紀氏(44)は、政党の支援を受けない完全無所属の立場で、女性初の北区長を目指す。区議時代の4年間、区民から850件を超える相談を受けてきたとして「区政が分かるよう、発信を続けてきたからだと思う。まだまだ区政には、皆さんの声が届いていない。区民の皆さんの方を向いた政治をしていきたい」と訴えた。出陣式には、昨年初当選した森沢恭子・品川区長や作家の乙武洋匡氏らも駆けつけた。橋本弥寿子氏(70=共産、社民推薦)は独自の生活困窮者対策などを訴えた。

投開票は23日。【中山知子】