藤井聡太竜王（王位・叡王・棋王・王将・棋聖＝20）が渡辺明名人（39）に挑戦する第81期名人戦7番勝負第5局が5月31日、6月1日に長野県高山村「緑霞山宿　藤井荘」で行われ、藤井が渡辺を破り、シリーズ成績を4勝1敗とし、最年少名人＆7冠を達成した。

終局後の主な一問一答は以下の通り

－シリーズを制し、名人を獲得したことについて

藤井　まだ実感はないが、非常にうれしい。重みのあるタイトルで、それにふさわしい将棋を指していきたい。

－最年少名人は1983年、谷川浩司17世名人が樹立した21歳2カ月で、この記録を40年ぶりに更新。最年少名人について

藤井　そのこと自体は意識していなかった。名人戦は順位戦を1つずつ上がっていかなければいけない。1歩ずつ上ってくることができたうれしさはある。

－7タイトル保持も最年少で羽生善治九段に続き史上2人目なる

藤井　とくに意識していたわけではなかった。今シリーズは自分のよいところ、課題も多く出たシリーズだったので、大きな収穫だった。

－初の全8冠制覇に王手をかけた。残るは王座のみとなった。

藤井　少しでも上に行けるように頑張りたい。

－名人獲得の達成感は

藤井　持ち時間9時間は初めてだったが、しっかり考えて指せた。一方で、形勢判断などが分からないところもあった。

－将棋界の頂点に立ったという感慨は

藤井　名人は重い立場なので、今後の将棋がより問われると思う。立場にふさわしい将棋を指せるように頑張っていきたい。