授乳用の粉ミルクに劇物指定の酢酸鉛を混ぜて、親族の女児(当時2~3カ月)に飲ませて、慢性鉛中毒にしたとして、香川県警は22日までに、傷害の疑いで、香川県坂出市の無職三好貴子容疑者(37)を逮捕した。
県警によると、三好容疑者は容疑を認めている。
逮捕容疑は22年7月~8月ごろまでの間、坂出市内において、粉ミルクに酢酸鉛を混入し、事情を知らない女児の母親などを介して女児に飲ませ、全治2カ月の貧血など、慢性鉛中毒にさせた疑い。女児は全治不明の鉛中毒となり治療を続けている。
捜査1課によると、三好容疑者は酢酸鉛について「ネットで調べて自作した」と供述している。酢酸や鉛などの原材料は通販で購入したという。
事件当時、三好容疑者は夫やその親族と一緒に暮らしており、親族である被害者ら家族もその家に頻繁に訪れていた。家には女児が飲む粉ミルクの缶が置いてあった。昨年8月下旬、女児の母親が缶の中に入っていた異物を発見し、製造会社に問い合わせた。翌月9月上旬に会社から回答があり、酢酸鉛と判明した。三好容疑者は夫に、自分が酢酸鉛を混入させたことを打ち明け、同月中旬に被害者の家族もその事を知った。被害者家族は同年10月20日、警察に被害届を提出した。県警は酢酸鉛の製造方法や混入させた量、動機について詳しく調べている。
酢酸鉛は鉛と酢酸から作られる鉛化合物。無色の結晶で、甘みがあり、水にもよく溶ける。材料は比較的安価で手に入りやすい。
厚生労働省によると、酢酸鉛はヘアカラー製品や防水剤などに含まれる。毒性が強く体内に蓄積すると慢性中毒として、神経系や腎臓などに影響し、けいれんや昏睡(こんすい)などの症状を引き起こす。幼い子どもは、成人と比べて4~5倍吸収しやすく、身体からの排せつ速度も遅い。