タイタン号乗員5人の生存は絶望的、タイタニック号から500m離れた海底で破片発見

1912年に北大西洋に沈没した豪華客船タイタニック号を見に行く観光ツアー中に潜水艇「タイタン号」が消息を絶った事故で、米沿岸警備隊は22日(日本時間23日未明)、タイタニック号の残骸近くの海底でタイタン号の破片が見つかったと発表した。

水圧でつぶれたとみられ、乗っていた5人の生存は「絶望的だ」とした。タイタン号を運営する米ツアー会社オーシャンゲートも全員が死亡したとの見解を示した。米CNNなどが報じた。

警備隊によると、タイタン号の一部が見つかったのは、水深3800メートル付近に沈んだタイタニック号の船首から、約500メートル離れた海底。胴体後部など目立つ破片は5つあり、乗組員が乗り込む居室を水圧から守る設備が含まれていた。

米紙ニューヨーク・タイムズは23日までに、タイタン号に乗っていたオーシャンゲートの最高経営責任者ストックトン・ラッシュ氏の妻が、タイタニック号沈没で亡くなった乗客のひ孫の子「玄孫(やしゃご)」に当たると報じた。

英BBC放送によると、タイタン号の居室部分の形状は、一般的な球形ではなく、円筒形だった。また、居室部分はカーボンファイバー(炭素繊維)が使われており、チタン製の多い深海艇ではあまり使われてこなかった素材だという。

ツアーの料金は8日間で25万ドルで日本円にして約3500万円。タイタン号はカナダ東部のニューファンドランド島を現地時間の18日朝に出発し、その後連絡が途絶えた。酸素の残量から22日朝(日本時間22日夜)がタイムリミットとされていた。米国とカナダの軍や沿岸警備隊のほか、民間船の協力も得て懸命の捜索が続いていた。