岸田首相の内閣改造、リニューアル感の「演出」党内融和が最優先 女性入閣5人は過去最多タイ

自民党の党四役に就任した小渕優子選対委員長(右から)森山裕総務会長、茂木敏充幹事長、萩生田光一政調会長(撮影・大上悟)

第2次岸田再改造内閣が13日、発足した。女性入閣5人は過去最多タイと、リニューアルを演出したが主要6閣僚は留任させて基本骨格は維持。自民党内の派閥のバランスや入閣待機組の要請に応える起用が目立った。

自民党の党四役人事も発表され、小渕優子選対委員長が2014年の政治資金規正法違反事件について陳謝、涙ぐむなど波乱含みのスタートを切った。

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岸田首相は年内にも想定される次期衆院選、来年9月の総裁選再選をにらみ、低迷する内閣支持率を好転、政権浮揚を狙った布陣を打ち出した。会見で岸田首相は「この内閣は変化を力にする内閣。経済、社会、外交安全保障の3つを政策の柱として強固な実行力を持った閣僚を起用することとした」と説明した。女性5人は01年の第1次小泉内閣、14年の第2次安倍改造内閣と並ぶ過去最多タイ。こども政策担当相に当選3回で最年少44歳の加藤鮎子氏を抜てきした。

一方で派閥のパワーバランスに配慮した構成で自民党最大派閥の安倍派と、第2派閥の麻生派から最多4人ずつ、茂木派から3人。岸田派と二階派からは2人ずつ、谷垣グループから1人を起用。初入閣組11人も入閣待機リスト上位者が多く占めた。党内融和が最優先でリニューアル感の「演出」にとどまっている。

妻が元夫の死亡を巡り警視庁から事情を聴かれたと週刊誌で報じられるなど、去就が注目されていた最側近の木原誠二官房副長官は、党幹事長代理とし、記者会見などの矢面から遠ざけたとみられている。

自民党の党四役では「選挙の顔の1人」(岸田氏)として選対委員長に抜てきされた小渕優子氏が会見したが、14年に自身の政治団体による政治資金規正法違反事件で経産相を辞任したことについて「心に反省を持ち、決して忘れることない傷として、歩みを進めてまいりたい」などと陳謝。言葉を詰まらせ、涙を浮かべる異例の船出となった。

事件をめぐってはデータが入っていたとされるパソコンのハードディスクがドリルで破壊されており「ドリル優子」の批判も再燃。小渕氏は不起訴処分だったが、野党は説明責任を求めて追及する姿勢だ。

留任の萩生田光一政調会長は昨年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が明らかになったことについて「調査結果の内容についても党にも報告をし、それ以来、関係を絶って今日に至っている。説明不足という指摘はあたらない」としたが、内閣改造、党四役人事ともに険しい船出となった。【大上悟】