【ラグビー】渋谷のスポーツバー観戦応援4人、厳しかった金曜日の早朝…それでも日本勝利に興奮

リーチ・マイケルのトライにフィールズ渋谷のお客さんは大喜び(撮影・寺沢卓)

ラグビーW杯の日本-サモア戦が行われた29日、日本では午前4時開始だったが、日本代表戦における応援観戦の草分け的な東京・渋谷のスポーツバー「フィールズ渋谷」が急きょ早朝営業を行った。試合は接戦の末、日本代表が28-22で勝利し、2大会連続決勝トーナメント進出に向けて前進した。

ただし、フィールズ渋谷を訪れたのは4人。2002年韓日サッカーW杯からスポーツ観戦バーとして営業をしているが、店主の田中守さん(68)は「人の流れがぶっつり切れてしまっている。金曜の朝の放送だから会社員はツラいかもしれないねぇ~」と、店内からガラス窓越しにがらんとした通りを見下ろして苦笑いを浮かべた。

後藤慶太さん(46)は10日チリ戦、18日イングランド戦を渡仏して観戦してきた。画面の生放送は仏トゥールーズからの映像で、初戦で圧勝したチリ戦と同じ会場だ。「なぜなんでしょうね、現地のフランス人は日本を応援してくれているような感じがした。だからというわけじゃないけどサモア戦、勝ちにいきましょう。いけますよ」と後藤さんはガッツポーズをつくって気持ちを高めた。京都・同志社中からずっとラグビー一筋で「世界を相手に恐れずに戦っている姿にもう驚きはないです。内容のある試合を期待したい」と笑顔で話した。

フィールズ渋谷の常連で特にラグビーの試合には目のない池田敦子さん(71)は「応援するのに万全の状態ですよ。28日午後9時に寝てスタミナをがっつりチャージしてきました。やる気満々で来ました」と顔を真っ赤にして入れ込んできた。大学ラグビー観戦が大好きで、日本代表ファン歴は「まだ5年ぐらい。でもスクラムも負けてないし、パワー勝負のサモアにもひけをとらないですよね」と腕組みをして「でもね、何よりも日本代表が気持ちいいのは、相手に挑発されずにフェアプレーを貫くことですよね」と話した。

ちょっと池田さんは考えてから「礼儀とか反則をしないとかラグビーに限らず、他の競技も日本代表に共通していますよね。だからこの国の代表チームは自然と応援したくなるのかもしれませんよね」とうなずきながら画面の選手らの動きを目で追った。

お笑いタレントを中心に構成する、各種スポーツの日本代表選手をモノマネして応援する「ちょいまねジャパン」もとうとうラグビー部を結成した。リーダーのクロワッサン。(41)は堀江翔太に寄せてドレッドヘアのカツラをかぶって「ホリエモン翔太」として現れた。前半終盤で堀江がイエローカードで10分プレーができなくなると「あー、フッカーなのに…あらためて堀江さんの大事さが身に染みる」と悔しがった。

お笑いタレントではなく一般人枠で参加したのはフランカーのリーチ・マイケルのまねの「ZZ(じーじー)マイケル」となったコンビニ店員の「オレ・テストラーデ」さん(53=本名非公開)。プロ野球元西武デストラーデに似ていることから「もう4年、やりつづけています。顔の骨格が似ているらしく、なんとなくちょいまねさんのお仲間に入っています。リーチのトライ、燃えましたねぇ」と顔をくしゃくしゃにして喜んだ。

まっ暗だった空も白んできたころに勝利の凱歌(がいか)に酔いしれた。後藤さんは「さあ、午前9時から通常のお仕事です」と背筋を伸ばし、オレ・テストラーデさんは「午後1時からコンビニのシフトです。ちょっと寝ます…興奮して寝られないかも」と陽気に語った。「次は10月8日のアルゼンチン戦。今度は日本時間で午後8時、すっごい盛り上がるんでしょうね。行きましょう、決勝トーナメント!」とクロワッサン。はドレッドヘアのカツラを振り回して絶叫した。【寺沢卓】