岸田文雄首相や閣僚の給与をアップさせる国家公務員特別職の給与法改正案法案をめぐる審議が、8日の衆院内閣委員会でスタートした。質疑の中で、法案が11月中に成立した場合、来月支給される岸田文雄首相への期末手当(ボーナス)が、36万円増額されることが明らかになった。
立憲民主党の山岸一生衆院議員の質問に、内閣人事局の担当者が答えた。
山岸氏は「現場で頑張っている公務員のお給料を民間と同じように引き上げていくことには大賛成」とした上で「今回の法案の問題は、これに連動して(特別職の)政治家の給料も上がってしまうことだ。強い違和感を覚える。『総理賃上げ法案』ではないか」と指摘した。
12月には、冬のボーナスに当たる期末手当の支給が予定されている。内閣人事局の担当者は、12月の期末手当支給日は12月8日であり、算定基準日は12月1日のため「11月中に法案が成立したら、12月からの(増額)支給になる」と述べた。
法案が成立すれば、首相の冬のボーナスは596万円となり、今年6月に支給された560万円から、36万円増額されることも明らかにされた。
山岸氏は「総理大臣のボーナスは成果報酬とは厳密には異なるが、自動的に、何もしないで36万円もボーナスが増えるのは、国民感情からすれば到底納得できるものではない」と異論を唱えた。「政治家には一定の給料は必要」との考えを示しながらも「今政治家のお給料を上げるのは違うでしょうと、声を大にして申し上げたい。国民の皆さんは物価高で大変苦しい。賃上げが追いついていないし、総理肝いりの減税は来年と言っている時に、来月、総理大臣のボーナスが36万円も増加するのは到底納得できない」と指摘した。
首相がこだわる所得税などの定額減税は法改正などが必要なため、来年のボーナス時期に合わせて行う方針を首相が2日の会見で表明した。しかし、法案成立の暁には首相のボーナスアップは来月にも実現するというスピード感の差が、あらためて露呈する形になった。