俳優宇梶剛士(61)は、11日夜に放送されたTBS系「人生最高レストラン」(土曜午後11時半)にゲストで出演し、自分の人生を救ってくれたという焼き鳥店の大将夫妻との思い出を、涙ながらに語った。
宇梶は「中学の時から家を飛び出している。バイトなどをやっていつも腹ぺこだった時、メシを食わせてもらった」と明かし、「トイレに行くとおばさんが走ってきて、ティッシュにくるんだものを渡してくれる。そこに5000円とか入っていて。『おいしいものを食べなさい』と(言われた)」と明かした。
ある時、大将に今後の進路を問われ「俳優になりたい」と打ち明けると「ばかやろう。男が一生をかけていく報告をする時にヘラついた顔で言うんじゃない。10年でもやってからそういうことは言え」と言われたことを振り返った。
その後、俳優となり10年が経過した時に改めて打ち明けると、「今度の日曜日の昼に来い」と言われ、指定された地域の集会所に出向くと、常連客50人が待っており、すし50人前、唐揚げなどのごちそうが用意されていたという。「無口で不器用」だという大将がマイクを握り「みんなの知っている宇梶が俳優になって10年たちました。まだまだだけど頑張って10年なので応援してほしい」と、号泣しながら呼びかけてくれたと、涙ながらに振り返った。
一方、店のカウンターで飲んでいた時の苦い思い出にも言及。おかみが口にした「宇梶くん、俳優を頑張っているのよ」という言葉に、隣にいた背広姿の3人組が反応したが「『知らねえよ。見たことねえよ』と。売れないやつイコール(自分たちより)低いみたいなことになって」と振り返り「『働きたくねえんだろ』みたいなことを言われ、さすがにふざけんなと思ったら、オヤジさんが『ばかやろう』と言ってくれた。『やった』と思ったら、おじさんは俺の方を見て『何を、はしたないことを言っている。謝れ』と。おじさんが怒っているので、すみませんでしたと(3人組に)謝ったら、店がしらけてしまい、そいつらも帰ってしまった」と当時を振り返った。
怒られたことに納得できず、「おかしいよ。おれがばかなことした?」と反論すると、大将は「役者ってのは、落ち込んだり元気のない人を元気にしたりするんだろ。おまえが言われたことは分かるが、そこを違うものに変えることができずに、何が役者だ」と諭されたといい「正論で、ぐうの根も出なかった。何も(作品に)出ていないのに、役者だと思ってくれていた。そんなおじさんなんです」と話した。
出演者の1人、YOUは「なかなか言ってくれないですよね」。おかみ役の島崎和歌子が「いい大将。宇梶さんは本当にいい方に恵まれましたね。そうじゃないと今、もしかしたら(ここに)いなかったかもしれない」としみじみ語りかけると、宇梶は「いや、きっとそうでしょうね」と応じていた。