将棋の藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=21)が26日、香川県琴平町「ことひら温泉 琴参閣」で行われた「祝勝会」に参加した。同町では第36期竜王戦7番勝負第5局の開催が予定されていた。挑戦者の伊藤匠七段(21)にシリーズ4連勝で3連覇を達成したため、趣向を変え、「3連覇を祝う会」が開催された。来年は怒濤(どとう)の防衛ロードが待ち受けているが、さらなる飛躍とともに「全8冠防衛」を誓った。
江戸時代から「こんぴらさん」として親しまれる金刀比羅宮(ことひらぐう)のふもとの観光旅館「琴参閣」。ファンら約250人が参加した。最後のあいさつで藤井はシリーズについて「盤上に集中して考えることができた」と盤上没我だったと強調し、「収穫とともに課題も感じた。4局の内容をしっかりと振り返って、成長につなげていきたい」と抱負を語った。
祝宴の前には「こんぴらさん」にお参りした。御本宮まで785段の石段を登り、絶景を眺めた。「讃岐平野の向こうの海まで見ることができた。本当にすばらしい場所だと感じた」と喜んだ。
麺好きで知られるが、祝う会では本場の讃岐うどんも食べることができた。「コシがあって食感が楽しめるうどんでした」と“食レポ”し、香川県に「機会があればうどん巡りで訪れたい」と再訪を希望した。
来年1月7日には第73期ALSOK杯王将戦7番勝負が栃木県大田原市で開幕する。挑戦者は菅井竜也八段(31)に決まった。叡王戦5番勝負では藤井が防衛したが、振り飛車を得意とする菅井に苦戦した。
「全8冠防衛」には年明け初のタイトル戦が重要になる。タイトル戦20連勝の「大山超え」もかかる。「海の神様」としても知られるこんぴらさん。若き8冠が見つめたのは、はるかかなたの海だったかもしれない。【松浦隆司】