囲碁界最年少タイトル保持者である仲邑菫女流棋聖(14)が上野梨紗二段(17)の挑戦を受ける、囲碁の第27期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合3番勝負第3局が5日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で打たれた。初手から1手30秒、1分単位で合計10回の考慮時間がある早碁戦は、233手までで黒(先手)番の上野が中押し勝ち。対戦成績を2勝1敗で、初タイトル獲得を果たした。姉の上野愛咲美女流名人(女流立葵杯=22)とともに、37年2カ月ぶりの姉妹で同時タイトル保持者となった。仲邑の初防衛はならなかった。
上野新女流棋聖の姉、上野愛咲美女流名人はこの日、対局を終えた後、妹と並んでの取材に応じた。「違う人みたいな内容で、よく頑張ったなと思います。1局目の内容を見て絶望的だったので、順当に2敗して終わりと思っていました」と正直な感想を話した。
姉は今期の挑戦者決定戦で妹に負けた。前期、仲邑に女流棋聖のタイトルを奪われていた。「ライバルと思っていない。まだまだです」と突き放した。
対する妹は、一昨年の女流名人リーグで初めての姉妹対決で敗れた際、「次に対戦するときは負けない」とライバル心むき出しだった。それが初タイトル獲得までつながった。今後はタイトル戦での対戦も考えられる。「立葵杯で挑戦者になって、2勝1敗での勝ちを目指します」。妹は早くも2冠への意欲を見せていた。
◆囲碁の姉妹棋士 日本棋院所属では5例。上野姉妹のほか、杉内寿子八段(96)、故本田幸子七段、楠光子八段(引退=84)の3姉妹、本田の弟子の三村芳織三段(42)、長島梢恵三段(39)、向井千瑛六段(36)の3姉妹、万波佳奈四段(40)と奈穂四段(38)、張心澄(ちょう・こすみ)初段(17)と心治(こはる)初段(14)がいる。このうち杉内、本田、楠と向井、万波姉妹、上野姉妹はタイトル保持者。