キックバック「場合によっては20年以上前から」聞き取り調査結果公表 野党は森喜朗氏説明要求

森喜朗元首相(2021年2月4日撮影)

自民党は15日、派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、収支報告書への不記載が確認された安倍派と二階派(ともに解散)の議員ら計91人に対する聞き取り調査の結果を発表した。安倍派でキックバック(還付)が始まった時期について「場合によっては20年以上前から行われていたことも窺われる」とした。

野党は、森喜朗元首相が「森派」会長を務めていた時期(1998年12月から2000年4月と2001年5月~2006年10月)には、派閥パーティー券収入のノルマ超過分を所属議員にキックバックするシステムが始まっていた可能性を指摘しており、岸田文雄首相に対し、森氏からも話を聞くよう求めている。

安倍派議員への聞き取りでは、キックバックが始まった時期について「おそらく30年前からの慣習がそのまま残ってしまったのだと思う」「20数年前の当選後に先輩から聞いたような記憶がある」「10年ほど前に、派閥(清和政策研究会=清和研)の事務局から、収支報告書に計上しないでほしいという申し入れが私の事務所に対してあった」など、さまざまな時期の回答があったと指摘。調査書では「具体的にいつどのようにして始まったのかまでは判然としない」としながらも「還付金などやこれを収支報告書に記載しない取扱いは、遅くとも10数年前から行われていた可能性が高い(場合によっては20年以上前から行われていたことも窺われる)」とした。

2000年以降、会長を務めたのは小泉純一郎氏、森氏、町村信孝氏、細田博之氏、安倍晋三氏で、小泉、森両氏のほかは亡くなっている。

今回の調査対象は現職国会議員82人、選挙区支部長3人と派閥・グループの代表者、事務総長などで計91人。現職と支部長の85人全員に還付金などが認められ、このうち32人が、当時から還付金などを認識しており、11人は収支報告書に還付金などの記載がないことを認識していたという。