水原一平容疑者の足かせ「非常に驚いた」訴追案件は「教科書に載るような…」国際弁護士が指摘

水原一平容疑者(2024年2月撮影)

在米17年の国際弁護士、吉田大弁護士は15日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳で、銀行詐欺容疑で訴追された水原一平容疑者(39)が問われる罪の内容について解説した。

11日(現地時間)、米カリフォルニア州の司法省が水原容疑者の訴追を会見で発表。捜査結果を発表したマーティン・エストラーダ検事は、同容疑者が大谷の銀行口座に不正にアクセスし、合計1600万ドル(約24億円)以上を不正違法賭博の胴元に送金していたと指摘した。借金の返済に充てたとみられている。

12日(同)にロサンゼルスの連邦地裁に出廷した水原容疑者が足かせを付けていたことについて、吉田弁護士は「非常に驚いた」と指摘。「当局の会見でも、水原を拘束しているという発言はなく、水原容疑者の弁護士からも、当局の捜査に協力しているという声明も出ている。証拠を壊すような恐れは少ないし、逃亡の恐れもないと判断しているからこそ、今まで拘束されていなかった」とした上で「法廷という逃げも隠れもできない場所で、わざわざ足かせをつけるというのは、このような大きな罪になったらこう(いう姿に)なるという、世間や水原容疑者に伝える目的があったのかもしれない」と指摘した。

水原容疑者が問われた連邦法の銀行詐欺罪は、最長で禁錮30年、罰金が最高で100万ドル(約1億5000万円)、またはその両方と定められている。現時点で想定される判決内容を問われた吉田弁護士は「盗まれた金額が大きく、主要目的が違法賭博で悪質と考えられ、手法も、通訳や事実上のマネジャーという信頼を悪用したことが、訴状にもある。当局は厳しく、重めの求刑に臨んでいくと思う」と推測した。

一方で、司法取引が成立すれば本来の量刑が軽減される可能性がある。吉田弁護士は「ある意味、ロースクールの教科書に載るような、これだけのことをすると、ここまで(量刑が)高くなるような例になるような懲役を(当局は)望んでくると思う。しかし司法取引で変わる可能性もあるので、今の段階で何年とはいえない」と、述べた。