東京湾フェリー(本社・神奈川県横須賀市)の黒くラッピングした定期船「しらはま丸」が15日、久里浜港から横浜港まで記念往復する「ペリー来航170周年横浜港クルーズ」を運航した。
通常は、横須賀市・久里浜港(神奈川)-富津市金谷港(千葉)のおよそ11・5キロを約40分で結ぶ東京湾の定期便。この日は横浜港までの30キロ弱を往復。初就航の1960年から64年目にして東京湾フェリーの横浜港入港は初となった。
しらはま丸は船体を真っ黒に塗ったこともあり「黒船」の愛称で親しまれるようになった。横浜港入港はHP(ホームページ)で伝えた程度で大きく広報していなかったが、熱心な船オタ(旅客船などの写真マニア)から「黒船が横浜港に入港する時間を知りたい」という電話が殺到。山下公園や大さん橋には横浜ベイブリッジを通過する勇姿を撮影しようと、カメラマンが望遠レンズを黒船に向ける姿があった。港内観光遊覧船の「マリーン・ルージュ」と並走して互いの乗客が手を振り合ったりした。
1853年(嘉永3)に米国ペリー提督が蒸気船4隻で予告なく現れ、久里浜漁村沖に停泊。翌54年(安政元)に再び来襲して、横浜港で日米和親条約を締結した。“黒船”としては170年ぶりの横浜港入り。黒船来襲の際にはペリー提督を筆頭に446人で横浜に入ったが、この日の乗客は500人。規模としてはペリーを超えた。
しらはま丸は、静岡市でラッピング工事を行い、黒船化。昨年11月に久里浜港に入港し就航。今年3月に金谷港で強烈な北風を受けた際にカジを損傷。一時運航できなかったが、8月10日から再び定期便が復活。今回の横浜港への特別クルーズは、6月2日の開港記念日に予定されていたもの。横浜港までの運航は来年3月にも予定されている。