自民党の高市早苗前経済安全保障担当相は21日までに、自身のX(旧ツイッター)を更新し、自民、公明両党との国民民主党との「年収103万円の壁」見直し3党協議をめぐり、自民党の提案内容に苦言を呈した。
自民党は、18日に再開された3党協議で「自民党案」を提示。給与収入が200万円相当以下の人には基礎控除額を37万円を上乗せし、現在審議中の123万円から、恒久的に160万円に引き上げるとしている。また給与収入が200万円相当~500万円以下の人には、今年分と来年分に限り、基礎控除を10万円を上乗せするという内容。いずれも、国民民主党が求める178万円には届かず、また所得制限を設けるなど、物価高に苦しむ幅広い国民を対象とした内容ではないため、国民民主側は反発。公明党も了としなかった。当初予定された20日の協議は、21日以降に延期された。
高市氏は20日夜の投稿で「いわゆる『年収103万円の壁』を巡る自民党・公明党・国民民主党の3党協議に関する報道を見て、私だけではなく他の自民党所属国会議員達も落胆し、怒っています」と指摘。「私が知る限り3党協議前に平場(自民党所属国会議員が誰でも参加できる会議)は開催されておらず、自民党の提案とされる内容は、税制調査会のインナーと呼ばれる幹部数名で決めたのでしょうか。私も含めて報道で初めて知ったと憤る議員が多数です」と、党所属議員への説明が事前に十分に行われていないと指摘した。
その上で「そもそもの目的が曖昧になっており、かなり混乱しているように感じます。国民の皆様の手取りを増やして消費も増やすことによる経済成長(結果的に税収増にも繋がる)が目的なら、複雑な年収制限は効果的ではありません」と指摘。「働き控え対策(人手不足対策)が目的なら、税と社会保険を一体で見直さなければ、壁は残ります。物価高対策が目的なら、食料品やガソリン等を安くするための税の議論が必要です」とした上で「税制は、よりシンプルに、公正に、働く意欲を阻害しないものにしていくべきだと考えます」と訴えた。
2021年に総裁選に出馬した際、自身を含めて「分厚い中間層の再構築」を訴えたことに触れ「自民党所属国会議員の多数意見とは思えない自民党の提案。税制調査会インナーの皆様には、今一度、熟考して頂きたく存じます」と、再考を促した。