石破首相「高額療養費制度」一部見直しも8月の引き上げは予定通りと表明 野田元首相「延期を」

石破茂首相(2025年1月撮影)

石破茂首相は28日の衆院予算委員会集中審議で、「高額療養費制度」の利用者負担上限の引き上げ方針に強い批判が出ていることを踏まえて、政府方針の一部を見直す考えを明らかにした。

ただ当初方針通り、今年8月の引き上げは実施するとした。その上で、2026年度以降については再検討する考えを示した。

立憲民主党代表の野田佳彦代表の質問に答えた。

野田氏は「一部報道では政府与党の中で凍結する動きがあるかのような期待値の高まる報道があるが、そこまでの感触はない」として、「中身にも問題があるし(方針を決めた)プロセスにも大きな問題がある」として「自己負担の上限については1年間延期し、その間患者団体とも丁寧な対話を積み重ねながら、制度の持続可能性をはかるべきではないか」と1年の延期を提案。首相の見解をただした。

石破首相は「高額療養費制度の見直し自体は実施させていただきたいと今でも思っている」と明言した上で「患者団体のみなさまからお意見をいただいており、国会でもご指摘をいただいている。そうした状況を踏まえて、患者のみなさま、被保険者のみなさま双方の声をあらためて真摯(しんし)に勘案し、検討した」と述べた。

「現在、『多数回該当』に当てはまる方と、今後新たに病気になり、長期で治療される方で負担に大きな差が生じるのではないかというご指摘をいただいている。今後新たに病気になられる方につきましても、令和8年度以降の所得区分の細分化に伴う限度額の引き上げに伴い、『多数回該当』から外れることがないよう、新たに判定基準を設けることにしたい」とした上で「1回立ち止まり、関係者の意見を十分に承った上で、増大する高額療養費を能力に応じてどうわかちあうか、あらためて方針を決定する」と述べた。

立憲民主党は、2月14日に公表した25年度予算案の修正案で、200億円を「高額療養費制度」の利用者負担上限額の引き上げ凍結に充当するとしている。野田氏は「我々は、200億円の予算修正を要求している。白紙に戻して熟議で決めましょうという提案だ。これは政治判断。総理の英断を求めたい」と、あらためて引き上げの凍結を求めた。